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by norik28
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オレグ・ロマンツェフ監督に聞く

スポルト・エクスプレスより 抜粋 http://www.sport-express.ru/art.shtml?97232

ディナモ・モスクワのオレグ・ロマンツェフ監督に聞いた。

ロマンツェフ ソチでの合宿、トミとの交流試合での課題は特にサッカー選手としての自発性、欲求、準備などがあるかどうかを確かめることだった。厳しい練習を課したので、トミとの試合では疲労が見えた。そんな中で、みな必死にやっていたし、正確にやろうと努めていた。技術や戦術での間違いは確かにあったが、修正している最中だ。

ロマンツェフ 点が入らなかったのは、疲労の中で、決定的な場面でかなりの集中力が必要なときに、発想と動きに切れが足りなかったからだ。決定的な場面は2、3しかつくれなかったし、運が無かったよ。

ロマンツェフ ディナモが失った栄光を取り戻したい。しかし、今はお金がとにかくものを言う時代だ。生活環境は変わった。サッカーも変わった。数年前、スパルタクに招かれることはシアワセを意味していた。でも今はスパルタクであれディナモであれ「いくらもらえるの?」とまず聞かれる。

若い人にどんな考えを伝えたいですか?

ロマンツェフ サッカーに捧げる情熱が大事であること。サッカーを100パーセントやりたいという気持ちでなければ結果は出ない。家族が出来たら優先順位は変わるかもしれない。でも、家族がサッカーの障害にならないように逆に仕事をフォローしてくれるように努めなければならない。より高い水準に達するように到達するのを助けてくれるような奥さんを見つけることだ。


規律について

たとえば11時までに部屋にいなければならない。医者やマッサージ師が「イワノフはマッサージが間に合わないので11時30分までかかる」といったときはかまわない。自分が部屋を確認に回るなんてことはしない。でも、11時以降に廊下でだれかと会ったりするようなことがあれば、さよなら、だ。誰であろうと、翌日は家に帰ることになる。
 決められた時間に部屋にいるのは基本的な要求だと思う。1日2回、そして過大な負荷を与える練習では休息は大事だ。
 一人の遅れが周りに迷惑をかける。合宿の初日に朝食を取らず、その間を寝ることにした者が数人いた。おそらくそういう習慣が身についていたのだろう。しかし、私の合宿では「腹が減っては戦は出来ぬ」のだ。
 私は金銭的なペナルティを課したことは一度も無い。しかし、これ以降全員の起床時間を8時15分から7時45分に改めた。こうやって全員がお互いの責任を持つように教え込んでいるところだ。


 スタジアムに観客が戻ってくるためにディナモ・モスクワはスター選手を加入させるつもりはあるのか?CSKAは昨シーズンはワグネル・ラブを、スパルタクはカベナギを入れた。

世界でスター選手といえるのは4、5人だけだ。マラドーナ、ペレ、ベッケンバウアー、クライフ。他はよい、悪い、普通。ワグネルやカベナギのような選手を入れても観客が戻ってくるとは考えられない。スター選手を入れてみて、最初は輝くかもしれない。でもチームは普段どおりのサッカーが出来ない。そうしたら観客は馬鹿にし始めて最後は今よりもスタジアムにこなくなるものだ。観客が戻ってくる唯一の方法は良い試合をすること。観客は多く無くていい、叫んだり口笛を吹いているのがいればいいと考えていて実際そういう連中はいるが、そんなのは無意味だ。観客の圧倒的多数はサッカーを分かっているし、少なくとも感じ取っている。彼らにとって試合とはリトマス試験紙だ。もしチームが楽しく美しい試合をしようと頑張っていたら観客は戻ってくる。そのためだったら毎試合、必ずしも勝たなければいけないなんて事は無い。審判が自分のチームに不利な裁定を下すときだってあるのだから。観客はあざむけないよ。
by norik28 | 2004-12-27 11:33 | ロシア・サッカー